
この週は、皐月から水無月へ。
「絽刺し」の久保先生からいただいた「和の暦」にのっている「かさねの色目」によると、皐月は、「菜の花のような鮮やかな黄色の裏に、萌え出る新緑の黄緑」が重なります。
水無月は、全く逆に、重なります。「苗色」と言うそうで、裏が黄。表はしっかりと田んぼに根を張り、吹く風にさやさやと揺れながら、初夏の光をいっぱいに受け、天に向かって伸びる稲苗の色!
皐月から水無月へ移行する原村の田んぼも「苗色」にキラキラと輝いています。が、この週、ここでは珍しく、晴れ渡る日は少なく、梅雨を予感させる日和がつづきました。


28日(月)は東京で用をすませ、深夜原村へ戻りましたが、翌日まだ父母はショートステイ中。朝寝して電話で起こされました。
「気持いい緑よ!家へ朝食いらっしゃらない?」
雅子さんです。森ミドリさんのお友達で、つい最近我が家の近くに別荘を。森の中の1600坪。暖炉を燃やしながら、四方の窓は緑、緑、、、、


昼は、森の中のレストラン「ソング・オブ・ザ・バード」へお誘いしました。人形作家・出戸豊子さんの弟さん祐ちゃんの店ですが、豊ちゃんは大好きな友人で、ここへは仲間がいつも集まり、ワイワイ。毎年、ここで年越しをする私にとって思い出作りのお店です。

すぐ近くに住む、ヴァイオリン作家の番場順さんが来ていました。雅子さんに早速紹介。
「なんて、素敵なかた方なんでしょう! 来てよかった!」
この一言が嬉しくて、、、鼻高々になります。
この日は知らなかった話を聞きました。この森には、日本で唯一の蝶々が生息するとか。「ウラキンシジミ」というそうで、トネリコ(アオダモ)の二枚の葉をさなぎが食べ、残った一枚の葉に巻かれて地面へ降りていくとか。

祐ちゃんが「これ」と持って来てくれましたが、全く子供時代、生物勉強していない私にはチンプンカンプン。本当に、またもや劣等生気分です。
皐月最後の日は夜来の雨。5時40分に目覚めてカーテンを開けると、、、庭のタンポポはもう綿毛です。雨の露をいっぱいに受け、今日は飛べないぞ、とちょっと泣きべそです。


のんびりとした週でしたが、月が変わり、1日(金)友人マリうえださんが訪ねてきてくれました。ファッションプランナーとして、記者として40年近くも私たち業界の一線を走り続けてきた彼女は3年前、その生活をすっぱりとやめ、北杜市に移り住み、柿渋染め作家に転進。その様子は、朝日新聞「ただ今、修行中」にも取り上げられましたが、彼女が、9月にホールで展示会を開いてくれると言うのです! 嬉しくて、嬉しくて、、、、クリエイティブなもの憧れながら、全くその才能の無い私には、これぞ、望んでいた姿。夢の応援を又させていただけます。

2日(土) 母をデイサービスに預け、父を八ケ岳診療所へ連れてまいりました。デイサービス先の桜ハウスの皆さんが、父の尿が出ないと心配してくれ、父を連れて行きましたが、やはり、99年動き続けた膀胱は少しサボり始めたようです。管を入れてそのまま、、、、が一番よい方法だそうですが、薬で様子を観る事に。 もう痛い思いだけはさせたくない娘の希望を神様が聞き届けてくださったら嬉しいのですが。

穏やかな週末です。
昨日、おむすび3個、おはぎ3個、ごはんをお代わりした母の「出」も心配しておりましたが、それも午前中スムーズに解決し、ウトウト昼寝しながら時が過ぎてまいります。
では、また来週。

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第74回 田んぼが苗色に耀く水無月です
小林 節子
