
永六輔さんをお迎えするという今年の大イベントの一つを終えた安堵感で、ぼーっと過ごす予定の週でしたが、90歳の我が母は又もや、ドラマ作りをしてくれました。
この週の幕開けは雲立つ八ケ岳。遠く北アルプスの峰の下にも雲が立ち込め、幽玄の世界を見せてくれた原村ですが、20日(月)に父母をショートステイへ送り込み、新宿行きの高速バスに飛び乗ったあたりからドラマが始まります。
携帯が鳴りました。母が転んで痛がり、諏訪中央病院へ運ばれたとのこと。担当の先生に電話を、と言うことで、新宿到着後すぐに電話。「大腿骨骨折のようです。このままだと寝たきり、肺炎へと進む例が多く、早急の手術が必要です。明日の手術へ向かい、病院は体制を整えております。同意書を」
明日の三越カタログ撮影と、「カミングスーンTV」番組審議会出席のための上京でしたが、まず審議会はお詫びを入れて欠席。三越カタログは準備が進んでいて中止は無理。再度上京ということで、あずさに飛び乗りました。諏訪中央病院へ着いたのは午後7時。担当の先生に伺い、明日の手術立会いは勝子さん・直樹君親子にお願いし、原村へ父と帰宅しました。
翌朝はあずさで再び新宿へ。仕事を済ませ、午後4時のあずさに飛び乗りましたが、途中、手術の経過が直樹君から携帯メールに入ります。母はご機嫌で、バイバイと手を振って手術室へ。一時間後、再びご機嫌で「なんて、素晴らしい先生なんでしょう、痛くも痒くもないのよ。もう悪いところとったから安心ね、お父様お礼を申し上げて、、、、」とハイ状態がつづき、先生たちを苦笑させているらしく、、、昨夜の心配も消えました。
昨夜は病院へ担ぎ込まれて大騒ぎ。「痛い! あなた、それでも看護婦なの!」と悪態のつき放題の様子を勝子さんから聞きました。手術同意は勿論ですが、取って返したのは、先生に、「母は本当に口が悪く、どうか年寄の戯言とご寛容のほどを」をお伝えしたかったからです。
7時、管だらけの母と対面しましたが、すやすやと眠っていました。「年寄の骨折は認知症を促し、命取り」と聞いていましたが、さて母の場合はどうなるのかわかりません。ただ先生に、「どんなことが待っていても、必ず家に帰れる」ということを、母に植え付けてくださいとだけお願いしました。
しばらくご無沙汰していた兄夫婦も横浜から駆けつけてくれました。原村助役の平出さんも検査退院の日でばったり。昭恵さんもお孫さんと。
諏訪中央病院はほっとします。3階のエレベーターを降りると、「あした天気になあれ」。これを見て、父が嬉しがります。部屋は窓に障子、ピンクのカーテン。母の骨がつくまでの3週間、その後のリハビリ、、、、90歳のリハビリが可能なのか、私にはわかりませんが、今、出来ること。それはかつて私がしてもらったこと。母の心に希望を植えつけること! 出来る限り見舞いにと、父と森を畑を走ります。

畑には、どこもかしこも野沢菜が植えられてるのに気づきました。24日(木)、ついに漬けました、野沢菜! 勝子さんの畑の5束の野沢菜をごしごし洗い(手がふやけそう!)、大きな容器に平均に並べ、生姜、塩、ザラメ、たまり、、、と一段ごとに振り入れて、、、重石をのせて、、、いっちょあがり。信濃の女に少しはなれたでしょうか。

ペンション村は24日からクリスマス準備です。今年も「星降る光のページェントin原村」が25日からスタート。高さ22メートルの巨大なクリスマスツリーの点灯式が午後5時半に行われました。清水村長さんの手で2万2000個の青のダイオードが一気に光り、、、、歓声が上がりました。

寒い凍るような中の、光のページェント。今年は妹のような「月の舞」の秋草ルナちゃんと出かけましたが、寒さにふるえながらも、、、、各ペンションのイルミネーションを見ながら、夜の散歩がつづきます。この日のための皆さんの準備に思いを馳せながら、、、、我が家も今年は直樹君に頼みました。もうしばらくで完成です。またご紹介しましょう。是非見にいらしてくださいな。

26日(日)は、「原村・法政大学 まちづくりシンポジウム」のパネラーを頼まれ、公民館へ。法政大学・岡本義行教授の提案、学生たちのプレゼンテーションが続き、パネラーの一人として、「明日の原村をどうつくるか!」ほんの少しお話しさせていただきました。官と民の連携、住民と住民の連携、、、新参者として、私がこの村でどんなお役に立てるのか、、、来年への宿題をいただいたひとときでした。

八ケ岳はきーんと音がするような美しさです。揺るぎなく立つその姿を、毎日毎日仰がせていただく幸福感。この週も、いろいろあったけれど、まードタバタするな、、、さー全てを受け入れるだけ。感じるだけ、、、、母の病院の食堂にはこんな色紙が。
「八ケ岳の
見える丘
窓を開けば
そこに
今日の山が
ある」
原村は深夜零下を記録し出しました。どうぞ「、転ばず、食べ過ぎず、風邪を召しませぬように」。永六輔さんから教えていただいた教訓です。

(2006.11.27 写真/小林節子)
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第47回 母の骨折で大騒動
小林 節子

