
永六輔さん日和というのがあるのでしょうか? 一年ぶりに永さんをお迎えする13日(月)の八ケ岳は、こよなくご機嫌。富士山まで、その姿を見せてくれました。
午後3時15分着のあずさを出迎えに茅野駅へ。いつものように藍染めの服で、小さな布製のバッグ一つ。オオタスセリさんは大きなギターケースにごろごろバッグ。お話しすること、お伝えすること一杯あって、、、しどろもどろ。まずは映画「小津の秋」に知らずにご出演のお話し。たいそうご機嫌で、よかった!

スセリさんに永さんが話しかけられる。
「きれいだね、、、八ケ岳!」
「静かな村ですね」
「こんな所に、この人、ホールなんて作ってしまってね、、、」
このとき、私は本当に自然に口から出た言葉に我ながら驚きました。
「あのホールは、私の“100万本のバラ”なんです」
7年間、沢山の才能ある方々が、このホールをお訪ねくださいました。そうだ、才能なかった私はその方々に恋してしまったに違いない。なんだか幸せ一杯になってホールに戻ると、、、遠くから、近くから沢山の友が、、、、

こうしてこの日は始まりました。永さんは、テレビ番組「遠くへ行きたい」で礼文島の旅をご一緒した藤森さん(カフカ)との再会を喜び、すぐにスセリさんの音合わせに立会われました。さらに私の番組「天国のポスト」(SBCラジオ・土曜3時50分)の録音に出演され、ほっとする間もなく、いつものように、会場整理と称し、6時からお話し会が始まりました。その模様は、「リングリンクホール通信」野田英夫編集長のレポートでご覧下さい。





ホール始まって以来の入場数を記録したのではと思います。常連の皆様に加え、諏訪中央病院の鎌田實先生ご夫妻、俳優・滝田栄さんご夫妻、川田悦子さんとお子さんの龍平さん、朴慶南さん、「遠くへ行きたい」プロデューサーの土橋ご夫妻、山梨放送の方々、番場順さんとかおるさん、薪ストーブ大学の友達、父母のデイサービスの方々、、、
夜8時半まで、楽しく、熱い時が流れました。最後に、会場のお客様の要望で永さんが「生きるものの歌」の朗読を。




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閉会後も去りがたく、会場でしばらく談笑。おかしかったのは、鎌田先生。やおら、カバンから注射器を。
「皆に永さんの採血をと言われてるんで、持ってきたけど、、、
まー、今日は顔色がいいからいいか」
検査嫌いの永さんの健康を心配してのみんなの思いですが、、、吸血鬼が現れたかと、大笑いでした。


終わって、皆でお食事を。蔭で料理を作り、支えてくださった友人、母たちと記念撮影。驚いた事に、2時間半、ホールで父母も楽しんで、、、さらに母は、いらした時には、「永さん! 本当に永さん! 生きていてよかった!」と、永さんに抱きついて、、、、周囲を驚かせました。90歳の特権に、言葉がありません。

この日に合わせ、私の尊敬する3人の先生がお出でになりました。皆、永さんファン。横浜から「台所のおばちゃん」こと伊藤明子ママ。川越から洋裁の達人・小澤昌子さん。鹿児島の料理の先生・中村多恵子さん。翌日は台所で料理講習会が始まりました。襟裳からとどいた銀毛鮭の包丁さばき、アップルパイ、パンつくり、、、と続きます。

夕方、3人の先生を駅までお送りしました。お疲れではないかと心配する私に、3人は「三婆ではなく、私たち、ほっちゃれトリオなのよ」
「ホッチャレ?」
「ほっちゃれ鮭ってのはね、卵を産んでもうくたびれ果てて、
美味しくない鮭のこと」
暗いホームに明るい笑い声が響きました。
「節子さん、ありがとう! 永さんに会えて、ほんとうに楽しかったわ!」

水曜日は、私の方こそ「ほっちゃれ」になりかかっていましたら、幸いな事に、ホールで「気功教室」。今回は、高杉一空先生の「ゆるめる、、、気功」で、すっかりリフレッシュです。やはり緊張していたのでしょうか。

木曜日、友人とぶらぶらと「冬の木々」を楽しむドライブをした帰り、かねてからうわさの、富士見駅近くの手打ちそば「丸甚」さんへ。「おばあさん一人で打つそばやさん」と聞いていましたが、おばあさんではなく娘さんの代になっていたようです。
帰り、店の外でセロリー漬けに余念のないおばあさんの姿が。
「母は、まだそばを打ちますよ。89歳になりましたが」
娘さんの新そばもおいしく、お母さんも一安心で、漬物をなさっていたのでしょうか。

季節は大きく変わり始めました。毎朝、庭には霜柱。太陽にキラキラ輝きます。遠くの山々は、ちょっと透き通る白い帽子をかぶり始めました。富士山も、北アルプスも、甲斐駒も、、、勿論八ケ岳も。朝と、昼と、夜の気温の差に驚きます。


我が家の冬に備えての化粧直しももうすぐ終わります。そして、私は柿とサルナシで、干し柿つくり、ジャムつくりに挑戦です。どうしても干し柿を作りたい夢に、勝子さんが集めてくれました。サルナシは小布施の滋子さんからのプレゼント。キウィの原種とか。キウィと同じ香りがして、甘さ、酸っぱさが気持ちよく、美味しい初めての味。日曜日は、皮むきです。100個の柿の皮をむきました。乞うご期待!
では、また来週に。


(2006.11.20 写真/小林節子)
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小林 節子

